GALLERY SUGAYA

せいたかあわだちそう   


せいたかあわだちそう(油彩)
せいたかあわだちそう November 2003 油彩 SM(158mm x 228mm)

 藤沢市の西北部、遠藤の辺りは、昔は畑だけでしたが、最近は大きなゴルフ練習場ができたり、慶応大学が進出してきたり、新しい鉄道の建設が噂されたりで、しだいに住宅地の様相を見せはじめています。
 しかし最近の不況のせいか、放置されている土地も多く、雑草が見事に生い茂っています。

 秋も深まったある日、この遠藤で車を停め、背高泡立草やすすきをバケツに一杯折り取って帰りました。家に適当な花瓶がなかったので、白い傘立ての中に投げ入れてみました。野の花といえども期待以上に豪華で、早速キャンバスに向かいました。
 (2003年12月)

花瓶に活けたせいたかあわだちそう
せいたかあわだちそうとすすき

 傘立てに詰め込んだ花は、全体の高さが1mにも達し、野性的な力強さに溢れていました。しかし日が経つにつれて、花の房は、次第に芋虫のようにふくらみ始め、美しいというよりも、気持ち悪いという感じになり、葉の陰に隠れていた虫たちも部屋の中を這いずり回り始めましたので、一週間もしないうちに全部切り刻んでごみ袋に入れてしまいました。

 背高泡立草は、悪名高い帰化植物ですが、米国では、Canada Goldenrodと呼ばれています。