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気候変動が大きい東北の桜の予想は難しい。三春の滝桜を中心に過去の開花日や満開日を調べた。近年は平年より開花が早くなっているが、今冬のように積雪量が多い年は開花が遅れる傾向にある。桜の開花指標とされる桜前線研究所のデータも参考に、滝桜の満開は4月20日頃と予想した。出発1週間前まで予想通りに進んだが、寸前になって強い寒の戻りと春の雪に見舞われた。
<2010.4.18〜20> |
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三春の滝桜

■仙台 白石川千本桜 <4/18>
伊丹からの飛行機B737-400は第二世代機。現在では第三世代に入り主翼の先端が立つウィングレットのB737-800が主流になりつつある。
天気は良好、白いアルプスが美しく望める。しかし、関東の上空付近に来ると雲が多くなり始め仙台は一時小雨。天気の回復は予想より遅れている。
伊達騒動で有名な仙台藩家老 原田甲斐の船岡城桜公園に来たが満車でパス。次の大河原駐車場にレンタカーを置いて白石川千本桜堤を散策。川面に桜並木を映す韮神堰、背後に残雪の蔵王連峰が望めるビューポイントであるが、雲で覆われている。蔵王はこれまで一度も晴れたことがない。
白石川千本桜堤 韮神堰

■福島 花見山公園
仙台から国道4号線を南下、福島県に入る。ハナモモ、桜、モクレン、ボケ、レンギョウなどが咲き、写真家の秋山庄太郎氏が福島に桃源郷ありと紹介して、有名になった花木生産農家集落の花見山公園。
車の乗り入れ禁止。シャトルバスでは公園まで歩く距離が長い。福島市内の宿泊ホテルに車を置いて、タクシーを利用したら公園の中まで楽に入れた。
絶景の見晴らし展望台まで登ったが、残雪でぬかるんだ山道に閉口。靴はドロドロ。妻は途中で引き返した。
花見山公園

■奥福島の桜 <4/19>
福島周辺の主な桜には綱、大関、関脇などの番付が付けられている。その番付や開花情報を基に移動した。
奥福島の山村、秋山地区に咲く駒桜は大関、八幡太郎義家が馬を止めたとされる。地元の人によると今年は開花が遅れた上、周辺の桜の咲く順番が狂っているとのこと。
次は、ここから更に南下した中島地区の地蔵桜は小結、薄い紅枝垂れが池に映る。岩代町の合戦場の紅枝垂れは大関、八幡太郎義家が戦いをした場所が名前の由来。桜の下で菜の花が咲きだした。
駒桜 中島の地蔵桜 合戦場の桜

■松川・二本松の桜
山村部から東北線や国道4号線沿いの市街地に移動。戦後の混乱期、国鉄列車が脱線転覆する松川事件は昭和の国鉄三大ミステリー事件といわれた。その東北線の側、池に映る芳水の桜。
二本松市内、高村智恵子の生家に近い安達地区、本久寺の珍しい三段枝垂れは逆光で撮れなかった。鏡石の枝垂れは樹齢400の老木。二本松駅前の茶園の桜は樹齢800年の見事なエドヒガンザクラ。
二本松城跡の桜は満開になると、霞がかかったようになることから霞ケ城と呼ばれているが、ちらほら咲き。後方の安達太良山の白いシルエットと共演する見事なシーンには巡り合えなかった。
芳水の桜 鏡石の桜 茶園の桜

■三春の滝桜 <4/20>
三春の名前は春になると梅、桜、桃、菜の花などが一斉に咲きだすことに由来する。この三春を代表する滝桜は日本一の一本桜。樹齢千年以上の紅枝垂れ。物凄く混雑するので、ホテルで朝食をせずに来た。
満開期になるように設定したが、突然の寒の戻りと雪の影響で5分咲き。ちょっとボリューム不足であるが、それでも枝ぶりの凄さは大横綱にふさわし。9時を過ぎる頃から団体バスで混雑してきたので退散。
周囲には滝桜の子孫が多くある。大関の紅枝垂れ地蔵桜や、関脇の不動桜は少し奥地にあるためか開花したばかりであった。
■郡山の桜
滝桜の子で不動尊の祠の側で咲く樹齢350年の上石の不動桜。室町時代を代表する水彩画家で、禅僧でもある雪村周継が晩年を過ごした庵跡に咲く雪村の桜、緑の竹林を背に桃が共演。雪村から郡山に向かう途中、集落の崖ぶちに咲く内出の桜を見届けて桜紀行を終える。
上石の不動桜 雪村の桜 内出の桜

仙台空港からレンタカーで福島の郡山まで数えられない程、大小多くの桜を見て回った。ここで掲載したのはその一部でしかない。全体的には満開の少し前。まだ咲き始めの桜も多くあった。
東北の桜は開花速度が早く、例年だと開花から4〜5日程で満開になるが、今年は寒の戻りと雪のため開花速度が極端に遅くなった。三春の滝桜は4月12日に開花宣言。訪れたのは開花から8日目。その2日後に満開となったが再び雪。東北の気候変動の激しさ、開花予想の難しさを痛感した。

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