
7月初旬、少し早い夏休みをかねて取得、北海道のベストシーズンに行くことにした。初めての北海道となるため1千キロ以上もレンタカーの運転は不安。ツアーにした。
このツアーは完全固定パック型ではなく、観光コースやホテルなどが日ごとに事前選択できるJAL-STORYという当時あった企画を、東レトラベルから紹介され、道央の代表的な観光地を巡っている。
■札幌・旭川・層雲温泉 <7/6>
この企画ではJAL便を利用することが必須になっている。久しぶりの飛行機に妻はドキドキ。この時の機種は覚えていない。北海道の玄関口となる千歳空港、隣で新千歳空港が建設工事中であったように思う。
最初の集合地の旭川までは各自で行く。JR千歳から札幌。札幌から薄紫のボデイカラーの特急ライラックで旭川まで2時間程。国鉄からJR北海道に民営分社化されたばかりであった。
旭川バスターミナルから観光バスに乗る。この時は旭川動物園はまだ脚光を浴びていなかった。旭川市内を車窓から見物するだけで大雪山麓の層雲峡温泉に向かっている。
バスは乗客が泊まるホテルを順番に周って降ろしてくれる。我々は層雲峡朝陽亭リゾートホテル。緑の渓流と川のせせらぎ、硫黄臭のする濁り湯の露天風呂は最高の癒しとなった。
■層雲峡・網走・原生花園・摩周湖・阿寒湖 <7/7>

翌朝もホテル玄関口までバスが迎えに来る。15人程度で車内はゆったり。層雲峡から知床半島・釧路コースもあったが、摩周湖から阿寒湖を周るコースを選択していた。
層雲峡は石狩川の両岸に柱状節理がそそり立つ。小函、大函、銀河の滝、流星の滝などの景勝地を見物して大雪ダム湖から石北峠を越える。石狩と北見地区を分ける標高1050mの峠。車窓から広大な樹海を眼下に北海道の最高峰の大雪山連峰や、遠くに雄阿寒岳、雌阿寒岳を望む。
温根湯温泉で一組が乗車、北キツネ園に立ち寄り、北見から美幌を経て網走に向かう。
大正時代の旧網走刑務所を移設して博物館にした網走監獄館を見物。5棟の受刑者房が放射状に延びる。明治時代には受刑者に過酷な道路開拓の土木作業をさせたそうである。

網走ドライブインで海鮮丼の昼食後、オホーツク海沿いの小清水原生花園に向かう。オホーツク海の砂丘海岸にエゾスカシユリが咲く。遥かかなたに斜里岳、その先の知床連山が望める好天気。
斜里から内陸に入って川湯温泉の硫黄山に向かう。蒸気の吹き出し口が黄色く染まり硫黄臭が漂う。白いエゾツツジが咲いていた。
いよいよ期待の摩周湖。霧の摩周湖として知られるが快晴。昨日、一昨日と濃霧で何も見えなかったそうである。第一展望台から神の山といわれる摩周岳と神秘的な摩周のカルデラ湖を展望する。穏やかな湖上、日本一の透明度を誇る湖。吸い込まれそうな摩周ブルー。河川がないにもかかわらず水位変動がないのは、裏摩周の神の子池に伏水しているためとされている。30分程の見物時間は短かすぎた。
阿寒湖の湖上が赤く染まり始めた頃、阿寒湖グランドホテルに着く。2日目の宿泊先である。現在はあかん遊久の里鶴雅になっている。夕食後、北海道最大のアイヌコタンにでかけて、木彫り民芸品の腕組人形を彫ってもらっている。
■まりも・帯広・然別湖・富良野 <7/8>

運転手やバスガイドは昨日と同じ。バスガイドらしくない自然に語りかけるような話し方。非常に聞きやすく上手な説明をしてくれる。北海道のことをたくさん知ることができた。
遊覧船でマリモ観察センターに行く。阿寒湖最奥部の特定地域でしか分布せず、天然記念物のためマリモ見学センターでしか見れない。人工増殖の小さなマリモを買っている。
まりも国道から池田のワイン城を見物。帯広扇ヶ原展望台から広大な十勝平野を展望した後、北海道で最も標高の高い場所にある然別湖(H910m)向かう。然別湖のシンボルとされる天望山、別名唇山が美しい。
大雪山系の南麓にあって世界でも貴重なオショロコマが棲息する。遡上中のサケが火山噴火で川が堰き止められて海に戻れなった淡水魚。貴重な品種のため捕獲が禁止されている。
日本海に流れる石狩川(西)と太平洋に流れる十勝川(東)の分水嶺となる狩勝峠(H644m)に向かう。根室本線が走り日本三大車窓(篠ノ井線姨捨、肥薩線矢岳峠)に数えらる雄大な景色が広がる。
この峠を越えると富良野。この日は新富良野プリンスホテルに泊まる。4月に開業したばかり、スキー場やゴルフ場を有するリゾートホテル。当時としては最新のカードキーを採用していて、使い方が飲み込めずフロントを呼ぶ恥ずかしい思いをしている。
■富良野・美瑛・小樽・札幌 <7/9>

この日も素晴らしい天気が続く。富良野は北海道の中央、十勝岳連峰を望む景勝地にある。テレビドラマの「北の国から」で一躍有名になっている。
ラベンダーのベストシーズン。中富良野のファーム富田で薄紫に染まる丘を散策。ラベンダーの香がするソフトクリームを食べて、ラベンダーのポプリを買っている。
バスは美瑛に向かう。格子状に開墾した波状の丘陵地帯が続き牧草ロールなどが点在する。セルブの丘、写真ギャラリー拓真館に立ち寄り、日産スカイラインのケンとメリーの木は車窓から見物。
今では欠くことができない観光名所となっている青い池。この時はまだ存在していなかった。翌年頃、十勝岳の大噴火で美瑛川に火山灰が体積したため浚渫工事や、砂防ダムの建設中に堰堤の縁に雨水が溜まって偶然できた青い池を写真家が見つけた。
四季彩の丘もその当時は専業農園であった。後に観光農園に衣替えして有名になった。
旭川から札幌高速道路に入って小樽に向かう。小樽運河の細長い駐車場に観光バスがぎっしり並ぶ。
バスの特徴とナンバーを忘れないように注意を受けて見物に向かう。北一ガラス、オルゴール館をのぞいてレトロな運河を散策。90分後バスに戻るが時間が過ぎても戻ってこない3人組。バスを見失ったようで、ガイドが探しに行った。大幅に遅れて札幌に向かう。
札幌グランドホテルで降りる。3日間乗ったバスと上手に説明してくれたガイドはこの日までであった。
夕食は札幌一の繁華街すすきのラーメン横丁で札幌ラーメンを食べている。
■札幌観光 <7/10>

最終日はホテルから札幌巡りの観光バスに乗って千歳空港で降りることになる。
札幌のシンボル時計台、大通公園、旧北海道庁、羊ヶ丘展望台などを見物。この日は30人程で一番多い。ガイドが下手で物凄く聞き苦しい。車中で石原裕次郎の「恋の町札幌」のテープを流してくれた。「時計台の下で逢って
私の恋は始まりました・・」から始まるこの曲がすっかりお気に入り、カラオケの十八番になった。
道内の移動距離が1000キロを越えた初めての北海道。夕方になると少し雲がでるが、日中は天候に恵まれて爽やかなトップシズーンを巡れた。
素晴らしかった摩周湖、阿寒湖、富良野・・など5日間はあっという間であった。この時に行けなかった知床、オンネトー、釧路、屈斜路湖などは20年後(2008年)に訪れている。
特別休暇とはいえ1週間も仕事を休んだのは初めて、千歳空港でも職場などへのお土産をたくさん購入。持ち切れず宅送にしている。

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