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 北海道 − 道南

道東   :初めての北海道  :北海道一人旅

  昨年は道東、今年は道南にした。今回もレンタカー利用の個人旅行となる。出発の1か月ほど前、千歳インと函館インの両コースのスケジュールを作成してJTBで相談したが、函館空港への直行便は減便された影響で満席。飛行機が苦手な妻は嫌がるが、往路は羽田乗り継ぎ便しかなかった。 <2009.10.19〜22> 

     

■伊丹から函館 <10/19>
 伊丹空港では3発以上のジェット機の乗り入れは禁止されている。双発では最大クラスのB777でまず羽田空港に向かう。やはり羽田は広くてでかい。伊丹や関空は滑走路も単純でわかりやすいが羽田は複雑で皆目わからない。曲がりくねった長い連絡路を通って函館行搭乗口にたどり着く。次は少し小さいB767。函館空港に着いたのは14時、やはり乗り継ぎロスは大きい。
  伊丹空港B777
■函館山
 函館山からの景色を明るい時から暗くなるまで、移り変わる様子を眺めたかった。この期間、ロープウェイは点検中のため運休している。狭い山頂駐車場の混雑を心配したがギリギリ入れた。後から来る車は入り切れず車列はどんどん長くなる。
 夕陽が沈むと急に薄暗くなって、街のネオンが点灯され始める。やがて暗くなって街の灯りの輝きは一段と増す。そんな景色をゆっくり眺めている間に展望台は人であふれてくる。世界三大夜景(香港・ナポリ)とされる函館の夜景を堪能、身体も冷えてきたので引き上げる。
 八幡坂やライトアップされた函館旧公民館金森赤レンガ倉庫などを巡って函館港に近い函館国際ホテルにチェックイン。函館港が眺められるレストランで遅い夕食になる。
    函館山

■函館の朝市 <10/20>
 函館駅横の朝市にでかける。名物のイカ釣り、釣ったイカをさばいてもらって直ぐに食べれる。透明でこりこりして甘味もあって美味しい。
 函館港に行ってみたが強風が吹き付ける。海は大しけで白波。青函連絡船として活躍した摩周丸が揺れている。ここ函館湾で国内最大の海難事故が起きている。
 1954年(S29)、北海道と青森県を結ぶ交通機関は国鉄の青函連絡船が主流であった。この年の9月、台風が日本海に入って発達しながら前代未聞100キロの超高速で北海道の手前まで迫っていた。
 当時の青函連絡船 洞爺丸は函館港で出航を見合わせていたが、風が止まり晴れ間も見えるようになった。下がっていた気圧も上昇してきたので青森に向けて出航した。しかし、外海にでると強風に見舞われ函館湾の七重浜まで押し流されて転覆、千人以上もの犠牲者をだす大惨事になる。
 台風の速度や気圧の変化などから既に通過したと判断されたが、実際は台風に伴って発生した閉塞前線(寒冷前線と温暖前線とが重る)のいたずらで、一時的に天候が回復しただけであった。台風は少し遅れて津軽海峡を猛烈に襲うことになる。
 この事故の後、気象レーダによる観測体制の強化や青函トンネル建設が計画されるようになる。
   旧青函連絡船 摩周丸、函館市場
■五稜郭・大沼公園
 函館を出発して五稜郭に向かう。蝦夷地防衛のため安政時代に造られたフランス式の要塞。江戸幕府が崩壊して大政奉還後、旧幕府軍の拠点となる。
 隣の五稜郭タワーから展望すると星型になっているのがよくわかる。緑の中の紅葉がひときわ目立つ。春は桜で覆われるそうである。 

 五稜郭から少し北上すると、蝦夷駒ヶ岳を仰ぐ大沼公園。駒ヶ岳の噴火によってできた大小さまざま湖沼群からなる景勝地で紅葉が真っ盛り。散策路を少し歩きだした途中で急に雨が降りだした。急いで公園の展望レストランに入る。レストラン2階のガラス越しいっぱいに大きい半円型のきれいな虹が現れる。
    大沼公園
■洞爺湖温泉
 小雨の中を洞爺湖温泉 万世閣に向かう。ここでの楽しみは部屋からの花火見物。
 あいにくの雨と風で中止にならないか心配したが行われるようで、先に温泉に入って食事も済ませて花火を待つ。

 8時、ホテル前の桟橋から数隻の花火打ち上げ船が出航する。洞爺湖の西から東の方向に移動しながら花火を打ち上げて行く。打ち上げ本数も時間も僅かであるが真っ暗な湖面に映えてきれい。この花火を撮るために三脚とレリーズシャッターを持ってきたかいがあって、きれいな写真になった。

  

■洞爺湖・有珠山 <10/21>
 朝、ホテル前の美しい湖畔を散歩。サミットが行われた山頂のウィンザーホテルは霞んでいる。
 この日、最初に向かったのは金毘羅火口跡。有珠山西口から小高い丘の上まで車で登れる。草木のない荒涼とした中にコバルトブルーの火口池がひときわ鮮明、洞爺湖のきれいな景色も見渡せる。真ん中に中島が浮かびカルデラ湖であることがよくわかる。
 この後、有珠山ロープウェイで山頂展望台に登る予定であったが強風のため運休。突然400mも隆起した昭和新山を下から眺めるだけになってしまった。
    昭和新山

■京極ふきだし
 蝦夷富士の羊蹄山。山頂が少し雲に隠れる程度であったが、手前の京極ふきだし公園に着く頃、みるみる黒い雲で覆われこの日も雨が降りだした。レストハウスで昼食をしながら小降りになるのを待ったが、止む気配はなく土砂降りの中、ふきだし口に向かう。
 羊蹄山は非常に透水性の高い溶岩層、雨水は殆ど地下に浸透するため川がないそうである。数年もの歳月をかけてろ過され湧き出たまろやかな名水を味わう。
 次はニセコに向かう予定であったが、視界が悪いため予定を繰り上げて登別に向かう。
   羊蹄山、京極吹き出し
■登別温泉
 温泉街の奥、第一滝本がこの日のいで湯の宿。登別の泉源に最も近い温泉のデパートと呼ばれる。
 多くの泉質と大規模浴場を有する老舗旅館。初代滝本翁が開いた湯治場が始まりであると館内の掲示パネルに説明されている。

 早速に温泉に入る。早く着いたので広い温泉浴場は貸切に近い。酸性・アルカリ性硫黄・明ばん・芒硝・緑ばん・重曹・食塩泉など豊富な泉質は全てかけ流し。7種類程の泉質に入って手足はツルツル。夕食後は鬼の金棒、からくりなど館内のアトラクションを見物した。

■地獄谷・登別渓谷 <10/22>
 大規模温泉旅館で多くの宿泊客がいると朝のブュッフェは大混雑。席を見つけるのに苦労する。
 雲間から陽が射してきた。噴火によってできた大規模な火口跡の地獄谷は迫力満点。岩肌から蒸気や熱湯を噴き出し硫黄臭が漂う散策路を巡る。
 地獄谷の上方にある大湯沼、一面硫黄の堆積物で覆われ湯気をあげている。円形カルデラ湖で透明度が20mもあるとされる倶多楽湖(クッタラコ)を周って、登別の外れにある登別渓谷の紅葉を見物後、登別を後にする。
    登別渓谷
■支笏湖・千歳サーモンパーク
 白老・苫小牧を経て景色のよい樽前国道を北上する。支笏湖畔のビジターセンターで支笏湖の成り立ちを詳しく説明している。恵庭岳や周辺火山群のカルデラ湖で最大水深360m、田沢湖に次いで2番目に深く冬でも凍結しない。
 支笏湖から白樺と紅葉が入り混じった美しい紅葉街道を走り、千歳サーモンパークに立ち寄る。ここで毎年孵化用の鮭を30万匹も捕獲される。この建屋地階からガラス越しに千歳川の水中を見物できる構造になっているが、やはり鮭の姿はない。展示浴槽で泳ぐ鮭を見るだけになった。
 突然、耳をつんざく雷鳴のような轟音にびっくり。上空を航空自衛隊の戦闘機が次々に発進して行く。スクランブルなのか訓練なのか、旅客飛行機の騒音や速度とは比べ物にならない。
    サーモンパーク
■新千歳空港から神戸空港
 新千歳は北海道の基幹空港だけあって広い。新ターミナルビルも建設中である。隣接する航空自衛隊千歳基地と繋がり、日の丸を付けた政府専用機はここで格納されている。
 帰りは伊丹空港でもなく関空でもない。初めての神戸空港。一旦、姫路あたりまで大きく行き過ぎてUターン、明石大橋の上空から空港島に着陸する。発着便は少なく閑散としている。これで関西の3空港は全て利用したことになるが、関西3空港の棲み分けが複雑である。

 今回の旅行は飛行路線縮小の影響を受けて申込み段階からコース日程に苦慮した。
 その上、突然の大雨や強風で天候は最悪。更に復路の航空券をレンタカー内で置き忘れる失態。妻は飲む薬を違えて日中から爆睡するなど、滑稽な思い出が残る旅となった。




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