上流の基本設計段階での確認に時間を割く。特に実際に帳票を使用する人や、システムの処理を利用する人の意見を聞いて、
現場の利用者の段階で発生している作業や問題に対応出来る基本設計になっているかを確認する。
また優れたコンサルテングを行なうには、ハ−ド、ソフト、類似アプリケ−ションシステム、パッケ−ジソフト、人材等の
開発環境の有効情報が必要になってくる。 A
7)コンピユ−タ−以外にも視野を広げる
コンピユ−タ−以外のツ−ルを活用したり、プログラム処理化で逆に必要となる人手作業をどう節減するかも含めて、ト−タルでプログラム処理化による効率化という目的を達する広い観点
が必要になるケ−スもある。
特にプログラム処理化すると複雑になる処理は手作業でカバーしながら、プログラム処理との並行方法も検討する。
何と言っても人手作業は変更に対する柔軟性の面でプログラム処理化された処理よりはるかに優れている。
一旦プログラム化するとその維持管理は、保守や修正が発生したときにも大きな負荷となってはねかえる。
一見簡単なプログラムでも積み重なれば大きくなってしまう。
新たに発生するデ−タ入力作業や機器の管理作業を含めて、総合的にシステム化効果を判定しなければならない。 A
8)設計時の思考手順
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優れた設計者であるためには、出来ればこれから開発しようとする業務の現場実務に精通していることがベストである。
この場合はシステム化ニ−ズ及び関連業務処理の改善まで含めた広汎な提案、支援が可能になる。
しかし、そのためには現場業務従事体験か、類似システムの開発体験が必要になる為、通常は現場ユ−ザの業務知識、判断をベ−スにせざるを得ない。
すなわち常識の範囲内でユ−ザニ−ズ、業務を的確に吸収し、ポイントを押えて、各ニ−ズの重要度合を聞き取らざるを得ない。
このようなプログラム処理化検討資料を作成する過程で、後記 第三章 基本設計のチェックポイント の内の関連項目をはっきりさせてゆく。
更にユーザの要求する処理要求に最もマッチするプログラムパタ−ンを思い浮かべながら、尚且つ、極力プログラムロ−ドを削減できる様な方法を提案する。この辺りが設計のプロとしての腕の見せ所になる。
すなわちユ−ザニ−ズを聞いた時にある程度システムがデザイン出来、必要になりそうなプログラムをイメ−ジ出来る必要がある。
其のためには代表的なプログラムパタ−ンをプログラミング事例を通じて習得しておく必要がある。
複雑になりそうな処理についてはプログラムを簡単に出来る様な対案を出せる知識能力が望まれる。
この様なシステムデザインは、システム化しようとする業務分野毎に、常に留意しておくキイとなる勘所とでもいうべきものである。 A
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