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第一章アプリケーションシステム開発の心構え

1. アプリケーションシステム開発とは

アプリケ−ションシステム開発は設計、プログラミング、テストの各工程に分れている。

これらの各工程とその管理に際しては、それぞれ固有の技法やツールが在るが、最終的には人力に依存する事になる。
従って、従事する人の作業効率次第で、システム開発の生産性と成果は、大きく左右される。
(注 作業効率は、人以外にも、開発環境(システム開発言語、プログラミングエデイター、設計書記述エデイター、テストツール等の開発支援ツールや 流用できる既存プログラム等の多寡等)によっても大きく左右されるが、ここでは先ず、人の能力の向上を取り上げ る)

システム開発の場合、完成したシステムの出来栄えは、従事する人の経験量、判断力、適性等の力量によって、時には10倍程も 差が生じる。
少なくとも、始めてアプリケ−ションシステム開発に携わる人は、最低限、以下に述べる心構えに留意することが必要 である。
但し、現実にアプリケ−ションシステムを開発する現場では、携わる対象業務次第で、留意点が異なって来る事が多い。
従って対象業務に対応して必要とする留意点を以下から拾い出す事になる。
ここでは、各種の事務処理業務に共通する留意点中心に述べるが、各業務固有の留意点についても、見逃せない注意点は記述してお く。
なかには相反する様な留意点が必要になってくる業務システムも存在する。 それでも何らかのアプリケーションシステムを開発する場合、下記に列挙した留意事項の内、そのまま留意すべきもの が殆どで、基本点な留意点は各種の業務間で共通している。

システム開発を進める場合、先ず、以下に列挙する留意事項現の内、どの留意事項にポイントを置いて検討すべきなのか。 システムを運用するユーザのニーズの本質、方向性をキャッチし、そのニーズに即応したポイントに絞り込んだ重点配分を考慮した設計を 行なう事になる。

システムの値打ちは、ユーザにとって本当に必要なニーズを探り出し、ユーザの必要最底限のニーズを十分満たし ているかということで決まってくる。

必須のニーズに絞り込み、低コスト、少ない作業ロード、余裕をもたせた工期で、シンプル且つ信頼性あるシステム開発を心がけていないと、ト ラブルを生じ易いシステムになる。