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三回忌を無事に済ませた。3回目となるコロナワクチンも接種して、GW連休開けの閑散期に遠出することにした。梅雨の前触れで九州や太平洋側の天気は崩れてきたが北陸地方は晴れ。金沢からレンタカーで千里渚ドライブウェイ、能登半島外浦、奥能登、内浦を2日で周り金沢と東尋坊に立ち寄る。
<2022.5.8~10> |

天気を見計らって前日にレンタカー、ホテル、乗車券の手配をしたがいずれもスムーズに確保できた。
新大阪6時半サンダーバード1号自由席。田畑では田植えが始まった。北陸新幹線の敦賀延伸工事が進んでいる。白い白山が眩し。久しぶりの北陸線の車窓を眺めていると金沢までの2時間半は長く感じない。
■千里浜渚ドライブウェイ
10時、金沢駅に近い日産レンタカー店を出発。車はコンパクトなマーチ。
市内を抜けると直ぐに内灘の砂丘海岸にでる。能登里山海道と呼ばれる無料の高速道路である。
羽咋の今浜ICから千里浜IC間の8キロ程が海岸の砂浜を走れる有名な渚ドライブウェイ。海、白波、潮騒、青空に茶色ぽい美しい砂浜の絶景ドライブ。波打ち際に車を止めて癒しのひとときを過ごす。

■能登金剛
高速道路を離れ能登半島を一周する国道249号線。日本海に突き出た半島の曲がりくねったアップダウンの海岸線や里山ロードが続く。車の通行量少なく軽快に走れる。
富来(トギ)までのリアス式海岸が能登金剛と呼ばれる景勝地。日本海の荒波でできた険しい断崖、奇岩の奇勝地が30キロ程続く。
最初が巌門と呼ばれる巨大浸食貫通洞門。海水が行き来する海岸まで下りる。鷹ノ巣と呼ばれる巨岩がそそり立つ。遊覧船で海から眺めてみたいが波が高い。知床遊覧船の沈没事故があったばかりで諦める。
巌門から少し北上すると旗具岩。夫婦岩であるが片方が浸食貫通している。この地方に機織を広めた神が賊に襲われ、機織を海に投げて岩になったと地元の人から聞く。
国道から離れ、断崖上の県道を北上すると義経の舟隠し、ヤセの断崖、関野鼻の名勝地が続く。
義経の舟隠しは断崖絶壁に囲まれた深い入江。兄の源頼朝に追われて東北に逃避する際、舟を隠したと伝わる場所。ラフな立入禁止柵があるが、絶壁の先端に人が見える。前の人も入って行ったので続いたが足が竦む。途中で引き返す。
その先にあるヤセの断崖は、松本清張の推理小説の舞台でロケ地にもなった。もう一か所、関野鼻と呼ばれる名勝地があるが、能登地震(2007年)で崩落したため閉鎖されている。
■白米千枚田
輪島はもう近い。以前は海沿いの断崖絶壁で急カーブ連続の狭い県道を走って怖い思いをしている。今回は国道から輪島に向かうが、今は整備されて走りやすくなったと後で知る。
泊る輪島を少し通り越して白米(シロヨネ)千枚田に向かう。海岸から高低差60m程の斜面に小さな棚田が幾重にも重なる。平野部がない能登外浦で考えられた知恵。機械化できず手作業の植え付けが始まったばかり。
天気がよく夕陽に棚田が染まる様子を見ようと思っていたが寒すぎる。夕方になると10度近くまで下がるらしく、初夏の服装では耐えきれず輪島に引き返す。
■輪島
港の側に建つルートインホテルの温泉で冷えた身体を温める。輪島は漁港、かっては北前船の寄港地として栄えた。2日目の朝、輪島朝市をのぞいてみる。朝市通りに魚介、干物、野菜、輪島塗などの民芸品店やテント張り露店が並ぶ。高山、勝浦(千葉)と共に日本三大朝市に数えられている。
キリコ館がルートインの裏にある。夏から秋にかけて能登地方で行われる祭り。神輿の足元を照らす切子灯籠の略称とのこと。輪島塗を施した巨大キリコなども見物できる。

■奥能登絶景海道
輪島から先の奥能登は始めて訪れる。海水を汲み揚げる伝統の輪島塩田を過ぎると名勝地の曾々木海岸。打ち付ける荒波で三角の巨岩の真ん中に2m程の穴ができた窓岩がある。
その先に海に落ちる垂水の滝、日本海から吹き付ける強風で、逆さに舞い上がる吹上げ滝になる。冬には泡の波の花が見られる場所。
■狼煙・禄剛崎
能登半島の最先端まできた。道の駅狼煙(ノロシ)に車を置いて禄剛崎の灯台に向かう。白亜のきれいな灯台。展望角度180度。海から登る朝日と、海に沈む夕陽の両方が見られる。
奥能登に来ると外板の横目張り、真垣、黒光り瓦の特徴的な家屋が見られる。強い風雪で漆喰壁の劣化を防ぐため壁の上から板張りにする。縦板に張ると隙間ができやすいので横板を重ねるそうである。
間垣は風雪避けだけではなく、夏は海からの強い西日を和らげる効果もある。風雪と塩に強い大きく重い能登瓦は雪が落下しやすいと、道の駅でたくさん教えてくれた。
■珠洲・見附島-内浦
狼煙を過ぎると能登の内浦。富山湾に面した穏やかな海に変わる。海に浮かぶ軍艦のような島が直ぐ目につく。高さ30m弱、珪藻土岩の白い見附島。弘法大師空海が佐渡の布教を終えて能登に渡る時に見つけた島が、名前の由来になったと伝わる。

県道と国道を離合集散しながら恋路海岸、九十九里湾、穴水湾、七尾湾と海岸線沿いを走り、能登島を経て能登を一周した。金沢市内でガソリンを満タンにしたが大阪より10円も高い。ほぼ予想通り360キロ走った。
■金沢
近江町市場は近江町一番館、ふれあい館など新しいビル市場に建て替わっている。
以前に妻と来た時は定休日、僅かに開いていた店舗で名物の海鮮丼を食べている。その後、来た時は混雑して落ち着いて買い物や食事ができる状態ではなかった。この日はかなり空いている、海外旅行者も全く見かけない。のどくろの塩焼、イカの開き串の夕食後、駅前に近い金沢シティホテルで泊まる。
3日目の午前中は武家屋敷跡、兼六園、金沢城公園を早回り。金沢城は復元された城北門、橋爪門など新たに見ることができた。ガラス張りの鶴の丸休憩、化粧直しされた美しい白壁と菱櫓、五十間長屋は加賀百万石にふさわしく壮観である。
金沢駅も北陸新幹線の開業で大幅にリニュアルされた。特徴的な鼓門は金沢の伝統芸能に使われる鼓をイメージしている。外様の前田家は徳川幕府対策として軍備化を避けて伝統工芸、芸能、食文化の発展に尽力した歴史的背景が息きづいている。

■越前・東尋坊
午後は福井の芦原に向かう。以前は地名も駅名も金津であったが、金津町と芦原町が合併、めあわら市に変わり、駅名は芦原温泉になった。東レの金津工場があって何度か訪れている。
路線バスで東尋坊に向かう。1万年以上前の上昇マグマが冷却する過程で5~6角の巨大柱状節理になった。高千穂峡、層雲峡、玄武洞などでも見られるが、東尋坊は世界的にも大規模とされている。
東尋坊の名前は福井勝山の僧侶の名前。粗暴僧とされる東尋坊、恋敵の僧の計略でこの断崖がら突き落とされた。毎年、その頃になると海は荒れ狂うと伝わる。
渚ドライブウェイから禄剛崎灯台まで変化に飛んだ景色のよいワインディング海道。奇岩、奇勝、足が竦む断崖。透き通った海、美しい海岸線。道の駅、海の駅、ポケットパークなどよく整備されている。
奥能登の厳しい気候風土から守る独特の家屋。人情味ある地元の人達。もう1日あっても良かったと思う。気ままな一人旅であるが、シニア世代の二人連れを見かけると羨ましくなる。

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