表紙に戻る

雪の白川郷 合掌造り集落

  雪景色は、この歳になってもうきうき・わくわくする。中でも奥飛騨の豪雪地帯にあって独特の生活文化と、歴史的景観を残す合掌造り集落、白川郷が真っ白い雪で覆われる季節に訪れてみたいと思っていた。<2025.1.17>

        

 近年は暖冬傾向にあったが、今年はラニーニャの出現で寒気団が南下しやす。暖かくなるまで出かけるのを控えようと思っていたが、雪の便りを多く聞くようになると出かけたくなった。
 その中でも白川郷は海外観光客の人気の高い場所。1月下旬から韓国の旧正月や中国の春節で混雑する前、高速バスで空席を見つけた。天気は悪いが、そんな時しか体験できない雪の情景に期待して出発した。

■雪の合掌造り集落

 白川郷へのアクセスは高山線の高山、北陸線の金沢からいずれもバス便があるが、もう一つ名古屋からのバス便が最も早く着いて運賃も安い。名鉄バスセンター7時50分の白川郷行高速バスで2時間半と少し。
 この日から再び強い寒気団が南下、日本海側や山沿いでは大雪になると予想されている。10日の大雪では高速道路が閉鎖されたためバスは運休となったが、この日は郡上八幡付近から雪。飛騨トンネルを抜けると高速道路本線上も真っ白。白川郷萩町には時間通り10時半到着。気温0度、積雪1.6m、白銀の世界。

  

 萩町集落の白川郷(村)は岐阜県最北部、越前福井と越中富山に囲まれた庄川地域にある。
 江戸時代に養蚕が盛んとなり、豪雪や養蚕に適した茅葺の合掌造りが生れた。蚕糞から火薬の原料となる硝煙、塩硝の生産が行われたため天領として保護。生産方法を守るため大家族制度が生まれた。
 庄川地域には1800棟以上の合掌造りがあったが、水力発電の建設で多くが立ち退いたりダム湖底に沈んだ。荻町集落は60軒程の合掌造りが残った。世界遺産や重要伝統的建造物保存地区に指定されている。
 茅葺屋根の吹き替えは30〜50年ごと、多くの人出と3千万円程の費用が必要とされるため、村中が総出で協力し合って屋根葺きを行う「結(ユイ)」と呼ばれる取り組みが生れた。
 相当以前になる。緑が濃い夏、まだ観光俗化していない頃、どの合掌造りかは覚えていないが内部を見学している。近年、アクセスが向上して一挙に観光化。年間200万人を越える人が訪れる。

  

 合掌造りは玄関の庇を作らず、雪が落下しやすい急勾配の切妻造り。建物の周りを茅で編んだ雪囲いを巡らせて雪の侵入を防いでいる。
 断続的に強く降ったり小降りになったり、雪で霞んだ水彩画のような山、樹木に積もった雪の花、軒下の見事な氷柱。江戸時代に建てられた明善寺は本堂などすべてが茅葺きの珍しいお寺。郷史館を兼ねているため、白川郷の歴史文化を知ることができる。
 白川郷を見渡せる城山展望台。集落が霞む程の猛烈な吹き降りになって寒い。ライトアップされた夜間は幻想的な景色になるようだが、日中でもこの寒さ、夜間は耐えられないと思う。
 昼食が激混み、どの店も行列。ソバと五平餅を食べるのに時間を取られ、名所の三連合掌造は断念する。

■大荒 新穂高ロープウェー中止


 白川郷からバスで高山。何か違った景色を求めて高山を代表する赤い中橋、陣屋跡や三町地区などをうろうろしてみるが、外国人の多さだけが目立って新たな発見はなかった。
 この日は高山で泊まり、翌日はバスで新穂高ロープウェイの西穂高展望台に行く予定にしていたが、風雪が強まり大荒の予想。ライブ映像や高山濃飛バスセンターの情報でも吹雪、視界ゼロ、最悪ロープウェイが停まるかも知れないと聞いて、当日キャンセル可能なスーパーホテルだったので帰阪することにした。

   

 混雑する前に来たが、それでも大半以上が中・韓からの観光客が列を成している。この様子だと2月下旬から凄いことになると思う。

 JR東海で唯一、高山線で大阪−高山間の直通特急ひだがある。名古屋行4両は岐阜で切り離され、2両が大阪行になる。名古屋で新幹線に乗り換えた場合に比べ新大阪には30分程遅くなるが、この直行便にした。昨年投入された新型非電化のハイブリッドディ−ゼル車。従来車に比べ格段に乗り心地がよい。





                            表紙に戻る