大阪の朝は前日からの雨がまだ残っていたが、静岡は晴れの予報である。三保のライブカメラを確認したら少し雲があるが富士山はくっきり。
新大阪駅に向かう。今までは京橋から環状線、大阪駅で京都線に乗り換えて新大阪までトータル40分近くかかったが、おおさか東線が開業したためJR野江から乗り換えなしで10分。自宅から15分で行けるようになった。
帰省客で混雑していたがのぞみの自由席に座れた。滋賀は雨。岐阜は曇り。名古屋でこだまに乗り換え、豊橋あたりでようやく青空が覗きだす。浜松までくると富士山の白い頭が見える。静岡は間違いなく晴れ。
清水で降りる。清水魚市場に向かう。正月の買い出しの客で身動きできないほど混雑している。この市場の中にレンタサイクル店がある。

■清水港水上バス
かっては東海道の宿場町。現在は漁業基地や臨海工業地帯である一方、日本三大美港(神戸港、長崎港)に数えられているほど風光明媚な観光地でもある。雪化粧の富士山を仰ぎ、三保の松原に囲まれた冬〜春にかけての景色は特に素晴らしい。
市場横の江尻港からレンタサイクルと一緒に水上バスに乗って対岸の三保半島に向かう。ユリカモメが手の届きそうな距離まで近づいてくる。富士山をバックに思わずシャッターを切る。
この時期としては考えられないほど暖かで穏やか、清水港を横切って25分程で三保桟橋に着く。松林の中にサッカーJリーグ清水エスパルズの練習場がある。
ここから景色のきれいな三保の松原の海岸線や、清水市街地を巡つてスタート地点の清水魚市場まで15キロ程を周遊する。

■三保半島
三保半島の最先端、真崎海岸に出ると富士山が真正面に迫る。海岸線には約3万本の黒松が植わり遊歩道が整備されている。サイクリスト、ジョガー、ウオーキングする人などが行き交う。遊歩道を軽快に自転車を走らせると汗ばむほど暖かい。
三保灯台を過ぎると松林の海岸線に白い富士山が広がる鎌ヶ崎と呼ばれる景勝地。この辺りが三保の松原の中心。日本三大松原(気比、唐津)や新日本三景(大沼、耶馬渓)に数えられている。
さらに進むと天女伝説で知られる羽衣の松。自転車を置いて波打ち際に降りてみる。富士山と青い海、黒い砂浜に押し寄せては引く白波。歌川広重の浮世絵や絵画でも描かれている名所である。
大きな波消しブロックが少し目障りであるが、この美しい海岸線の浸食を防ぐ重要な役目をはたしているそうである。

綺麗な景色を眺めて三保を離れる。清水港まで残り半分の道のりを引き返す。
清水港の手前の次郎長通り。江戸時代から廻船問屋が建ち並んでいた一角に清水次郎長の住居跡が残る。
次郎長は舟持ち船頭の高木家の次男。商売を営む叔父山本家の養子となり山本次郎長と名乗る。一方、街道一の博徒として知られるが、明治に入ると船宿、富士山麓や久能山の開墾、塩田協力、静岡茶の販路拡大、次郎長堤の建設などの社会事業に貢献している。
明治新政府と旧幕府軍との戊辰戦争で、清水港に停泊していた旧幕府軍の咸臨丸乗組員が、新政府軍によって殺され海に漂流する。見かねた次郎長は新政府の禁止礼を押し切り、遺体を回収して墓地に埋葬している。
■清水魚市場・日本平

清水魚市場に戻って自転車を返却。市場内で仲卸業者が直売する海鮮食堂で名物の海鮮丼で遅い昼食をすませた後、清水駅から静岡鉄道バスで日本平に向かう。
4年前、日本平ホテルに泊まった時は、雲の上から頭を出して薄っすら紅色に染まる富士山頂部を望んだが、この日は素晴らしい晴天。全景が見渡せる。
バス時間が迫り久能山は立ち寄らず引き返す。清水魚市場でお土産に桜エビとシラスを買った。静岡からこだまは座れたが、名古屋からのぞみは帰省客で混雑。新大阪まで通路に立ったままとなった。

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