
北関東
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日本の三名瀑(那智の滝、華厳の滝、袋田の滝)の中で袋田の滝だけ知らない。水戸の山奥にありアクセスが悪く、周辺にこれといった観光地がないため行きそびれていた。もう一つ、初めての吹割の滝を加え、日光華厳の滝も再訪する。そのため、これまで経験したことのない電車と路線バスの目まぐるしい乗り継ぎ旅となった。
<2022.11.7〜9> |

■常磐線
首都圏に来るのは数年ぶり、高輪ゲート新駅建設、品川駅の増設やJR運行体系が変わっている。
これまで北に伸びる東北線、高崎線、常磐線は上野発着。南の東海道線は東京発着と分かれていた。東京と上野間は山手線などに乗り換える必要があった。この長年の課題に、東北上越新幹線の上に新軌道を建設「東京-上野ライン」と呼ばれる首都圏の南北動線を繋ぐ画期的な運行体制になった。今回利用した常磐線特急トキワも上野から品川に延長乗り入れ、乗り継ぎロスが大幅に改善された。
もう一つは、JR東日本の特急は全席指定になった。自由席が無くなり料金体系も指定料金に一本化、座席指定券か座席未指定券のどちらかになった。座席上方のランプが緑は指定済み。赤の空席は座席未指定券で座れるが、その後、指定を買った人が来れば席を空けなければならない。
■水戸
品川から茨城県水戸まで1時間半。関ヶ原の戦い後、徳川家康の子、頼房が徳川御三家の水戸藩主となる。二代目藩主の水戸光圀は後の水戸黄門。駅北口デッキに水戸黄門と助さん格さん像がある。
徳川御三家にありながら伝統的な尊皇、愛民思想は吉田松陰や西郷隆盛ら幕末志士に影響を与え、明治維新の原動力となってしまう不運な水戸。

■袋田の滝
水戸と福島県郡山を結ぶJR水郡線は非電化の単線、ほぼ全駅が無人。2両の小さなワンマン車両で袋田まで1時間少し。ログハウス風の駅前から滝口まで茨城交通バス。1日数本しかない。
太子町が管理するトンネルで滝の入場料を払う。トンネルを抜けると目の前に滝が現れる。滝川の中程に高さ120m、幅70m、四段の大岩壁を滑るように流れ落ちる珍しい滝。水量が多ければ迫力があるが、今年は異常なほど少雨の上、渇水期で水量が少なく期待外れになったが、紅葉は見事、非常に美しい。
バスで袋田駅に戻り水郡線を北上。東北線の乗り継ぎを重ね宇都宮に着いたのは20時になった。
■日光 華厳の滝
翌日は日光の混雑を予想して宇都宮駅前のホテルを早朝出発。日光駅前から東武バス。紅葉終盤の第2いろは坂を登り、明智平で降りる。ロープウェイで展望台には3分。中禅寺湖とそこから流れ落ちる華厳の滝や、男体山のパノラマ展望は日光を代表するスポット。
バスで中禅寺湖に向かう。そこから少し下ると華厳の滝。奈良時代後期の山岳僧で日光を開山したとされる勝道上人が、仏教経典の中の華厳経から名付けたと伝わる。エレベーターで滝下展望台に向かう、修学旅行や団体客が多くすごい混雑。
滝付近の紅葉は過ぎて茶色の岩肌が目立つ。落差97mを轟音とともに一気に流れ落ちる。滝のしぶきに陽が差して虹が出現する幸運に恵まれた。

■日光世界遺産エリア
滝見物を終え、バスで第1いろは坂を下り西参道で降りる。
◇輪王寺 : 西参道の奥にある天台宗の門跡寺院。奈良時代、日光開山の勝道上人が創建。この境内の最北部に三代将軍徳川家光の霊廟、大猷院(タイユウイン)がある。
◇二荒山神社 : 日光の氏神。男体山の神を祀った勝道上人が湖畔に中禅寺(立木観音)を建立。神仏習合の平安時代に三仏堂や法華堂などが建てられたが、神仏分離で現在地に鎮座する。
◇東照宮 : 徳川家康の霊廟、東照大権現として神化した神社。3代将軍家光の頃、徳川幕府の権威を示す壮大な社殿にした。
日光線で宇都宮に戻り、東北線と両毛線を乗り継いで宿泊先の新前橋に向かう。秋の日暮れは早く車窓は真っ暗。この日もホテル着は20時。
■吹割の滝
最後の滝は群馬県沼田から尾瀬や奥日光に向かう途中の片品渓谷にある。
新前橋からの上越線は美景車窓。利根川渓流に沿って高度を上げ、黄金色に染まる上毛高原を走る。山頂が噴火で吹き飛んだ特徴のある榛名山。複製火山の赤城連山が車窓の左右に望める。
50年以上も前の秋。上野から夜行列車で沼田に着いて、ここからバスで尾瀬に行っている。
吹割の滝はバスで1時間程。尾瀬に向かう途中にある。尾瀬沼を原流とする片品川の中流、落差は7mと低いが、幅は30m程ある大きな岩の割れ目の両方から流れ混む、今まで見たことがない珍しい滝。高台の展望台から全景を見るとその様子がよくわかる。

■電車と路線バス乗り継ぎ
東海道、東北、上越の新幹線。常磐線、水郡線、日光線、東北線、両毛線、上越線に路線バス。3日間で25回も乗り継いだ。みどりの窓口に綿密に作成した行程表を提示して切符購入した。特に首都圏では複雑な近郊区間特例規定がある。専門家でも何度も路線図や時刻表にある運用規定を確認するどなど、係員を手こずらせた。それでも自動改札機でトラブルが生じた。ローカル線の車内検札では複雑な経路を尋ねられた。
計画に1か月程を要したが、晴天が続く紅葉のピーク期、非常に印象に残る乗り継ぎの旅となった。
東武日光駅前では俳優の田中健がいた。BSフジの番組で日光から東武・会津鉄道で紅葉を巡る旅ロケ中であった。最終日の夕方には北関東一帯で震度5強の地震が発生、交通機関が乱れていることを帰阪途中の東海道新幹線の車中で知った。
数時間違いで影響を受けることろであった。

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